2019年02月09日

『復活のルルーシュ』スザクに対するルルーシュのこと

ルルーシュは、スザクとナナリーのことをもっと直接的に大切にしてほしい。
ルルーシュは、スザクとナナリーのことをもっと直接的に大切にするはずだ。
これに尽きます。

先程の記事にも書きましたが、今回最もつらいのは、スザクとナナリーが納得を得るシーンが無いままルルーシュが旅立ってしまったことです。
ナナリーは決して「自分は独り立ちできるからお兄様は邪魔」だなんて思っているわけがないし、スザクはルルーシュから雑にゼロ衣装を返されてとまどっています。
その状態しか見えていない視聴者である私は、スザクとナナリーに対してルルーシュがそこまで雑な対応をするとは思えなくて苦しいのです。特にスザクは、自分はゼロに向いていないと思いつつ覚悟を決めて頑張っていることが改めてわかりました。

スザクは、「自分はゼロに向いていないかもしれない」とひそかに思いながら、しかしルルーシュから託された願いを叶えるべく、不退転の覚悟でゼロを務めているということが、今回はっきりとわかりました。
ルルーシュが死んでしまったからこそ、自分は逃げずベストを尽くしてゼロを務めると覚悟しているスザク。
そこにルルーシュが生きて現れた。

スザクからすれば、新入社員なのに先代のカリスマ創業社長のふりをしなければならないのです、ずっと。
おいそれといろんな人に聞くわけにもいかず、知らないとも言えず、スザクは気を張りつめて頑張っているでしょう。しかしKMFパイロットの頃と違って、褒めて評価してくれる人は誰もいない。
そして先代社長が生きて現れて、指揮を執り始めた。それはどんなにつらい状況か。
ルルーシュには、ゼロとしてこれからも生きるスザクに、してやれることがたくさんあっただろうと思うのです。スザクを褒めて、「ゼロを務められるのはお前だからだ」「その理由はこういうところにある」「俺はずっとお前を見ているよ」と伝えてあげるだけで、スザクは救われたはずです。

だからこそ、ラストシーンで「これ、返すぞ」などと雑に衣装を返してはいけなかった。
ルルーシュは誰よりもスザクのことを大切に思っているし、誰よりもスザクのことを評価している。高く評価しているからこそ雑なのかもしれませんが、そこは生き返ったからにはしっかりスザクを支えてあげるべきだったのではないかと私は思ってしまうのです。

『復活のルルーシュ』を経てスザクの孤独がいっそう深まり、ゼロレクイエム以上につらくなっている可能性もあるかと思います。スザクのことをわかりやすく大切にしてあげてほしい。しっかり話してあげてほしい。
エンドロールのゼロスザクの後ろ姿を見ていて、壮絶な孤独を感じて、胸が締め付けられて涙が止まりませんでした。なぜこんなつらい気持ちで観終えなければならないのか。
どうかルルーシュ、スザクの孤独をやわらげてあげてほしい。ルルーシュにしかできないことがたくさんあるんだ。
posted by nuts at 20:47| 萌えがたり